南大隅町で「暮らす」 南大隅町で「働く」

知らない土地で生きること。

 こんにちは!皆さまいかがお過ごしでしょうか?お盆期間も終わり、いよいよ夏も終わりに近づいてきたかな・・・と今までの私ならそう感じていましたが、南大隅町の夏は暑く、まだ終わりそうにありません。(私個人としては夏が大好きなので大歓迎!!)

 今年の夏は、移住して2年目で初めて自然の恐ろしさというものを身をもって学ぶことができました。思い出にはしたくはありませんがこの夏の一番の印象的な出来事になりました。今までは楽しいことや前向きなことを主に発信してきましたが、今回は、今から移住を考えている方にもぜひお伝えしたい暮らしで起こり得る自然のリスクについてお伝えしたいと思います。

 先日、台風6号が、8/8から8/9にかけて鹿児島県に上陸しました。九州に住むということは1年の中で何度も台風を経験するということ。移住した昨年に初めて台風を体験し、理解しているつもりでいました。ですが、今回、私が住む南大隅町ではいくつかの箇所で土砂崩れが発生し、川の氾濫の危険もありました。地元の方でも初めて体験したという異常事態でした。

私も台風が来るということで前日から食料品の買い出しやお風呂に水を貯める、雨戸を閉めるなどの対策をしていました。1,2枚目の写真は8/8の昼と夜です。まだ、この時は雨よりも風が少し強いくらいでした。次の日の朝も変わらずだったのでとにかく家にいれば大丈夫だと、家でストレッチをしたり、記事を書いたりと過ごしていました。

 15:00すぎにドーン!という衝撃音が聞こえて何事かと小窓から雨戸を開けてみると、流木や工業用のパイプと思われるものが流れてきました。衝撃音は家に何かが当たった音だったのだと思います。私はその時、ひと目見て「津波?」と思いました。震災時にテレビで見た光景が思い出され、頭が真っ白になりました。玄関のドアを開けてみると大きな粒のような激しい雨が打ちつけています。目の前は濁流で包まれており、今からは自分一人では逃げられない状況でした。

雨戸をあけたら濁流が…

とにかく誰かに連絡しなければと大家さんやお世話になっている農家さんに何度も電話をかけました。それでもすぐには連絡が繋がらず、この時にレスキューを呼ばなければと「119」に電話をかけました。その時は恐怖と混乱で冷静に状況を伝えることができず、電話越しに何度もレスキュー隊の方から「落ち着いてください」と声掛けをいただいていたことを思い出します。その後、町の消防団の方が来てくださり、避難所へ行くことができました。通報から救助まで電話の履歴を見返すと20分ほどでした。その間にも避難のための準備をすることができたと思いますが、いざとなると何もできず、結局は、バスタオル1枚とスマートフォンと充電器と靴下だけをバッグに詰めてすぐに自宅から離れることになりました。そして初めて、避難所で一夜を過ごすことになりました。

避難所では最初は15人ほどの人がいましたが20:00すぎに雨が止んだころには、何人もの方が自宅に帰られていました。結局、その夜は恐怖の余韻もあり、一睡もすることはできませんでした。次の日には自宅に帰ることができ道路には土砂もありますが、普段通りに生活することができています。

避難所で少しだけ心が癒されました^^
8/10 AM2:00 南大隅町役場 職員の方、夜遅くまで皆様大変ご苦労様でした。とても心強かった…

実際に自分自身が避難する側になり、自然災害の恐ろしさを体験したことで災害への認識というのが180度変わりました。台風も、ただ「家にいれば安全」という先入観でいました。確かにそれはそうでも、そこに「常に正しい情報を確認し、状況に応じて動く」ということが重要であると感じました。特に、移住者は、地元の人にとっては台風が当たり前でも、そうではなく慣れないことや危険な状況に直面した時に冷静に対応することが人一倍難しくなると思います。生活環境の中で知り合いの人もいなかったら、なおさらです。そのため、普段から役場などにあれば防災マップで災害時の避難所の確認や持ち出し品を袋などにまとめるなどをしておくことが重要であると思います。今回、私は119に救助の電話をしましたが、避難所があった役場で職員の方の話では、役場の方に電話をしてもいいということでした。町には地区ごとにいくつもの消防団があるため役場からそちらに救助の電話が行くよう連携をとっているそうです。

8/10 一夜明けて 朝早くから土砂の撤去が!スピード感がすごい。

自然災害は、「そうなるかもしれない」というのを常に頭に入れておこう!!と心に誓ったのでした。今回のことを振り返ると反省点ばかりですが、一番は色々な人に電話をかけてしまったことです。私が避難した後に農家さんが心配をして私の家まで危険な中、来てくださっていました。それによって二次災害にあってしまっていたらと思うと本当に取り返しのつかないことでした。とても反省をしています。なので、まずは「119」に電話をして専門家からの指示を仰ぐことが最優先であると思います。本当に生きててよかった…。何も考えず、移住してきてしまった人間がいうのもですが、移住を考える時はその土地のいいところそして気を付けなければならないことも知ることが大事だな~と思いました!これを読んで怖い思いをさせてしまったらごめんなさい!また次回、楽しい話でお会いしましょう!

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