『広い世界』を求めて、本土最南端へ!
「将来のことを考えたときに、『自分の世界はなんて狭いんだろう』と思ったんです。教員になる前に、もっと広い世界を味わいたいと思い、すみっこ留学への参加を決めました。」そう笑顔で語るのは、横山優花(よこやま・ゆうか)さん。横浜国立大学の3年生です。

「すみっこ留学」とは、1ヶ月間にわたり農業を中心とした仕事を体験しながら、地域の行事・イベントに参加し、地域の暮らしを体感する中長期滞在プログラムです。令和8年度は、9月時点で計4人の留学生が参加し、町内各地で汗を流しています。

「たくさんの地域の方々と出会って、自分の中の当たり前が壊されていきました」と語る横山さん。夏休みの1ヶ月間を駆け抜けた、横山さんのすみっこ留学レポートをご紹介します!
「せっかく地球に生まれたなら、地球を楽しもう!」
横山さんは、神奈川県大和市のご出身。横浜国立大学の教育学部に通い、特別支援教育を専攻しています。アルバイトでは家庭教師や塾講師の仕事も経験し、将来的に教員になることを視野に入れています。

しかし、実際に進路を考える段階に入ると、横山さんの中でためらいが生まれてきました。
「大学卒業後にすぐに教員になると、『学校』という狭い世界のことしか知らないまま、生徒さんやご家族と関わっていくことになります。ただでさえ自分がこれまで生きてきた世界も狭いと感じるのに、このままではまずいと思ったんです。まずは社会人として仕事の経験を積んで、将来的に教員になれればと考えています」と、横山さんは語ります。

そんな横山さんは、青年海外協力隊への参加も検討しています。
「せっかく地球に生まれたなら、地球を楽しもう!と思うようになりました。まずはやりたいことを思いっきりやってみて、その中で誰かのためにできることがあるなら素晴らしいと思うんです。」
これまで生きてきた「狭い世界」から一歩踏み出し、視野を広げる。
そんな目標を胸に抱きながら、全国の地域と地域で活動したい人をつなげるポータルサイト「スマウト」を眺めていたところ、目に飛び込んできたのが「すみっこ留学」でした。

「初めて訪れる地域で、農業という未知の分野に挑戦できる。1ヶ月間の一人暮らしで、生活力も上げられる。これは応募するしかない!と思いましたね。」
参加申し込み締め切り日の夜、滑り込みで「応募したい」のボタンを押しました。
地域に飛び込み、視野を広げる
こうして、南大隅町での「すみっこ留学」をスタートさせた横山さん。農業の現場は、初めての出会いの連続でした。
「野菜やお肉が私たちのもとに届くまでの裏側を直接見られたのはのは、大きな驚きでした。たくさんの人が日々汗を流し、時代に合わせて試行錯誤しながら、それぞれの思いを持って仕事に取り組んでいる。そんな現場を見られたのは貴重な体験でした」と横山さんは振り返ります。

色とりどりのバラが栽培されたガラスハウス、何万羽ものひよこでいっぱいの鶏舎、アボカドやコーヒーの苗木が並ぶ圃場…。農業の現場では、そこで働く農家の方々の思いに触れることができます。




一緒に作業をしたり、ご飯を食べたり、休憩中に何気ない会話をしたり。仕事を通したコミュニケーションから、地域に暮らす農家それぞれの人生が、少しずつ見えてきました。「自分が今まで当たり前だと思っていたものは、当たり前じゃなかったんだと実感できましたね。地域の方々と話すほど、世界が広がっていくのを感じました」と横山さんは語ります。

また、南大隅の「人のあたたかさ」にも感動したと言います。
「来る前のやりとりからも感じていましたが、本当に人があたたかく、繋がりが強いなと思いました。表面的な付き合いではなく、『地域全体が大きな家族』というな印象でした。農家の方々のご自宅でお世話になるときも、『おじゃまします』よりは『ただいま』とい言いたい気分でした!」と、笑顔で話します。



今回地域で学んだ様々なことが、将来を考えるきっかけになったと話します。
「南大隅は、色々なことに挑戦できる地域だなと思いました。農家の方も移住者も、ゼロからイチを生み出せる人が多いというか、そういう風土のある場所だと感じました。今回参加してみて、もっともっと知らない場所に行って、まだ会ったことのない人と話してみたいと、強く思うようになりました。」



すみっこ留学は、新たな世界に飛び込み、視野を広げる場です。
地域に暮らし、長年にわたって文化を受け継いできた地域の方々。そんな地域に惹かれて、自分の描いたビジョンにそれぞれのペースで挑戦する受け入れ事業者の皆さん。1ヶ月にわたって共に過ごすことで、きっとあなたにも見えてくるものがあります。
横山さん、1ヶ月間たいへんお疲れ様でした!またウミガメが大きくなる頃に会えるのを、受け入れ事業者一同楽しみにしています!

文:大杉祐輔 画像提供:受け入れ事業者の皆様



