南大隅町で始まる「新たな働き方」
2026年3月25日、「南大隅町複業協同組合」の創立総会が開催されました。
「特定地域づくり事業協同組合」が、南大隅町にも設立されることになります。
組合員として10組の町内事業者が集まりました。国と町の経済的補助のもと、2026年6月以降に本格始動する予定です。本会をもって、鹿児島県への事業協同組合の設立認可申請に向けて、準備が整いました。

「特定地域づくり事業協同組合」とは?
「南大隅町複業協同組合」は、国が推進する「特定地域づくり事業協同組合」(通称「特地」)にあたる組織です。
「特定地域づくり事業協同組合」とは、ひとことで言うと、「季節ごとの労働需要に応じて、複数の事業者に従事して働く仕組みを作る」組織です。
人口減少と高齢化が進む地域において、産業の担い手を確保することは喫緊の課題となっています。
しかし、南大隅町の基幹産業である農業は、作物によって人手が欲しい時期もあれば、端境期など全くいらない時期もあります。通年雇用が難しいのです。

労働者の立場になってみれば、大規模な農場に勤めない限り、一つの事業者のみのもとで就職してやっていくことはほとんど不可能です。これでは、町外に出て行くことになるのもやむを得ないでしょう。
かといって、新規就農や起業に挑戦するのもハードルが高い……!
これによって、「仕事がないから地域を出ていく」若手が増えていきます。
人手が少なく苦しんでいるにも関わらず、さらに人口減少が進んでいく「負のループ」ができてしまうわけです。

そこで令和2年から総務省管轄でスタートしたのが、「特定地域づくり事業協同組合制度」です。
農林水産業・商工業など、季節ごとの労働需要に応じて、複数の事業者のもとで働くことを「マルチワーク」、こうした働き方をする人のことを「マルチワーカー」と名づけました。
地域の事業者が集まって協同組合を作り、マルチワーカーの受け入れを行います。
春はじゃがいもの収穫とミニトマト農園での作業、7〜8月の端境期は温泉宿泊施設での業務、冬場は介護福祉施設での作業……、といった感じで、地域の様々な事業者のもとを回ることになります。
マルチワーカーは組合によって無期雇用されるので、安定した雇用環境のもと、地域で働くことができます。
南大隅町特地の組織体制
本制度によって、特定地域づくり事業協同組合(以後「特地」)の運営にあたっては、国と市町村からの補助が受けられるようになりました。
令和2年のスタート以降、全国的に取り組みが広がっています。2026年3月時点で、鹿児島県では島嶼部を中心に、12の特地が存在します。南大隅町の特地は、県内で13番目の特地になる予定です。

「南大隅町複業協同組合」の組合員(マルチワーカーの受け入れ先)は、以下の通りになります。
【組合員】
①池之迫博(農業:タバコ・米・スナップエンドウ・じゃがいも・たんかん)
②株式会社根占グリーンプラネット(農業:ミニトマト)
③有限会社富田バラ園(農業:バラ)
④社会福祉法人白鳩会(老人福祉・介護)
⑤特定非営利活動法人さくらじまコアラ(老人福祉・介護)
⑥株式会社げん(農業:さつまいも・トウモロコシ・落花生)
⑦梅木農林機工株式会社(農業機械修理・小売)
⑧社会福祉法人栄光会(児童福祉)
⑨株式会社DYC WORKS(映像情報制作・配給)
⑩ラクレス合同会社(旅館・ホテル)
【役員】
・代表理事:池之迫博
・理事:富田昭仁・田淵格
・監事:中村隆一郎
2026年6月の運営開始以降、正式にマルチワーカーの募集を開始する予定です。
町内での新たな働き方が生まれることで、地元出身者の都市部への流出に歯止めをかけながら、U・Iターン者のさらなる定着につながることが期待されます。
興味のある方は、すみずみ!みなみおおすみスタッフまでお気軽にお声掛けください!
